産経新聞に「会社全体を展示館に」と弊社が紹介されました

草加の地球儀メーカー「渡辺教具製作所」会社全体を展示館にミニ博物館併設 プラネタリウムも投影

産経新聞 12月21日付

 創業六十五年目を迎えた草加市松江の地球儀メーカー「渡辺教具製作所」=渡辺美和子社長(五三)=が、社の歩みをたどる昔の天球儀や地球儀を展示し、地学のミニ博物館を備えた工房に会社を改築した。渡辺さんは「色や正確さなど、こたわりを持って地球儀を作っている。だからこそ皆さん見てほしい」と話し、大勢の見学を歓迎している。
 会社入り口にステンレスの心棒を支えにした直径百六センチの地球儀を置き、道路に面した一階東側をショーウインドー化して、大小さまざまな地球儀が外から見えるように改築。三階の約五十平方メートルを「地球&宇宙」をテーマとしたミニ博物館としてリニューアルした。草加市の「住工接近」のまちづくり事業の助成金を受け、今月十日に「うるおい工房」としてオープンした。
 「会社全体が展示館」の趣で、社の歴史を物語る五十年前の地球儀や、星の位置関係を示す四十年前の天球儀などを展示。入り口の直径百六センチの地球儀は「人工衛星の画像をコンピューター処理し、この大きさとしては世界に例がないほどの精密度を備えている」(渡辺さん)という。
 このほか、国内現存の物では最古とされる三百年前のオランダ製の地球儀・天球儀(旧平戸藩所蔵)のレプリカ、隆起のある直径六十センチの月球儀なども見学できる。
 ミニ博物館では、地学の権威、稲森潤・東京学芸大名誉教授から譲られた国内外の岩石や化石を展示し、閉山して今では採集できない岩石や、現在は持ち出し禁止になっているアマゾン川流域の魚の化石もある。
 また同社製のプラネタリウムの投影も行い、年数回は無料開放するという。東京都葛飾区の「郷土と天文の博物館」の非常勤の専門調査員(天文学)で、工房の委託研究員に招かれた根本しおみさん(三七)が説明役を務める。渡辺さんは「地球や宇宙への興味を持ち、何度も来てもらえるよう、年に数回は展示替えをしたい」と話している。

 開館は平日午前十時〜午後五時。火曜を除いて予約が必要。入館料百円。
 問い合わせは渡辺教具製作所 TEL048-936-0339